[アップデート] Amazon OpenSearch Service が新しいデプロイオプションのMulti-AZ with Standbyを追加しました。
こんにちは、AWS事業本部の平木です!
Amazon OpenSearch Service に新しいデプロイオプションが追加されました。
はじめに
Amazon OpenSearch Service の作成画面にて スタンバイ付きのマルチ AZ 構成を選択できるようになりました。
Multi-AZ with Standby とは
以前まで Amazon OpenSearch Service では、ベストプラクティスに沿ってマルチ AZ 構成を選択する場合、
アベイラビリティゾーン、ノード、レプリカの数を自分で選択する必要がありました。
しかし今回のアップデートで、Multi-AZ with Standby を使用すると、以下構成が自動で選択されます。
- 3つのアベイラビリティゾーン、うち1つはスタンバイとして動作する。
- 専用のマスターノードとデータノードを3台用意
- ドメインでAuto-Tuneを有効にする
- データノード用GP3ストレージ
Multi-AZ with Standby を使用すると、追加費用なしで3つの AZ のうち1つのノードをスタンバイとして予約し、スタンバイノードへは検索リクエストに対応しないようにします。
基盤となるインフラストラクチャの障害を検出すると、1分以内にスタンバイノードを自動的にアクティブ化し、フェイルオーバーを実行します。
データやリソースの再分配は行われないため、クラスタ性能に影響はなく、可用性が低下するリスクもありません。
制限事項
下記制限事項があります。
- ノード上のシャードの合計数は1000を超えることができず、クラスタ上のシャードの合計数は75000を超えることができず、1つのシャードのサイズは65GBを超えることができません。
- Multi-AZ with Standby で使用できるインスタンスタイプは
m5、c5、r5、r6g、c6g、m6g、r6gd、i3
- GP3およびインスタンスバックアップストレージは、スタンバイ付きのみ使用可能です。
実際に作成してみる
作成画面
「カスタム作成」を選択すると「Deployment Option(s)」が表示されます。
こちらを「スタンバイが有効のドメイン」を選択することで、Multi-AZ with Standby を使用できます。
Multi-AZ with Standby を選択すると、t2系のインスタンスタイプ等が選択できなくなり、 AZ も3つに固定されます。
他はデフォルトのまま作成してみます。
作成完了後
1台がスタンバイになっていることがわかります。
参考
終わりに
今回のアップデートで簡単にベストプラクティスに沿った高可用性を担保できる Amazon OpenSearch Service ドメインを作成することができました。
「ドメインの作成方法」を「簡単作成」とした場合。強制的にMulti-AZ with Standby が適用されるため、
スタンバイなしを使用したい場合は、必ず「カスタム作成」を選択ください。
この記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。